今週のトルコリラはどう動いたか

トルコリラの週間の値動きを解説します

2019年9月第三週

今週のトルコリラは、サウジアラビアの油田施設がテロにあって、原油価格が急騰し、それが世界経済に悪影響を及ぼすとして売られて始まりました。しかし、その影響が小さいとわかり、徐々に値を戻していきますが、主要通貨が値を下げる中、トルコリラも値を下げて、結局前週比マイナスで終わりました。

 

 サウジアラビアの油田施設がテロ行為を受ける

 

14日にイエメンの武装組織のフーシー派が、サウジアラビアの油田施設に無人機(ドローン)と巡航ミサイルでテロ攻撃を行いました。幸い死傷者は出ませんでしたが、設備が止まり、原油生産ができなくなって、日量570万バレルと世界の原油生産の約5%の規模の原油の生産ができなくなりました。この攻撃にはイランが関与していて、サウジアラビアアメリカがイランと戦争になるのではと思惑が広がり、リスクオフで円が買われて、16日はトルコリラは安く始まりました。

 

原油価格の高騰は一時的としてトルコリラが買われる

 

テロ攻撃の影響で下げて始まったトルコリラですが、原油生産量の落ち込みに対しては、アメリカが戦略備蓄の放出を決めて、イランと戦争を行わずに追加経済制裁だけにして、サウジアラビアも復旧を急ぐとして、原油価格が落ち着いてきたため、リスクオンムードが広がり、トルコリラは買われ始めて、16日は下げて始まったもの、陽線で終わりました。原油価格が落ち着けば、トルコリラを売る理由もなく、トルコリラは元のトレンドに戻って19円台を回復しました。

 

主要通貨が軟調トルコリラも売られる

 

19円台を回復したトルコリラですが、主要通貨が軟調でそれに引っ張られるようにトルコリラも売られて、19円台を割り込みました。トルコリラを買い続ける材料もなく、唯一買われていたポンドも下げに転じたため、これからトルコリラは下げトレンドに沿って売られていきます。

 

来週のトルコリラはどうなるか?

 

来週のトルコリラは、下げトレンドを引き継いでどこまで下げるかです。18円60銭を割れば、そのまま18円を割る勢いで下げていくし、18円60銭台の移動平均線で踏みとどまれば、しばらくレンジか反転してまた19円を目指します。経済指標の発表もなくトルコリラは主要通貨の動向次第と言えましょう。予想レンジは17円90銭~19円10銭と読みます。