今週のトルコリラはどう動いたか

トルコリラの週間の値動きを解説します

2019年12月第四週

今週のトルコリラは最後になってまたエルドアン大統領が面倒をことをしてくれました。その面倒なこととはトルコ軍のリビア派兵で、トルコがリビア内戦に参戦することでシリアで起きている状態がリビアでも起こることになります。このリビア派兵の報道でトルコリラは一時急落して、トルコリラの下値不安が再燃しそうな感じになってきました。

 

リビア派兵はまだ決まっていない

 

リビア派兵ですが、エルドアン大統領が送ると言っているだけで、まだトルコ議会から承認されていなくて、議会の審議待ちとなっています。しかしエルドアン大統領の強権で、リビア派兵はほぼ確実と言っていいでしょう。エルドアン大統領が派兵を決断した理由ですが、リビアの暫定政府側がトルコに派兵を要請をして、武装勢力リビア国民軍の掃討の支援をして欲しいとエルドアン大統領に頼んだのが一番の理由です。トルコにしてみれば、地理的にリビアとの繋がりが大事で、その繫がりを強化するためにリビア暫定政府に軍事協力を惜しまないところです。まだ派兵が決まっていないため、為替レートの下げはまだ小さく、本格的に派兵が決まったらどうなるかが難しいところです。

 

ロシアなどは武装勢力側を支援

 

リビア派兵には国家の複雑な事情が絡み合っていて、国連は暫定政府、ロシアやアラブ側は武装勢力とか、アフリカやヨーロッパ側はそれぞれどちらかを支援とトルコはトルコは武装勢力側を支援する国家との関係悪化が見込まれて、特にロシア側と関係悪化が問題になってきます。さらに紛争拡大を好まないアメリカ側の制裁が本格化しそうで、トルコリラには不利な条件が多くなっています。

 

来週のトルコリラはどう動くか?

 

来週のトルコリラは、リビア派兵による関係悪化などの不安材料目白押しで、来週も下げトレンドが継続しそうで、薄商いを狙った売りが入りそうで、下げ幅が拡大しそうです。予想レンジとしては16円90銭~18円60銭を予想してみます。